日本チームのワールドカップを振りかえってみて
ワールドカップはまだ中盤戦ですが、日本チームに限って言えば大変盛り上がった収穫の多いものだったと思います。
結局は1勝2敗1引き分けですが、内容が良かった。
失点が多かったから負けたのだと言っても、得点も多く、良く攻めて、良く守ったと思います。
ワールドカップ初出場のフランス大会、若い岡田武史監督は代表チームのリーダー格のカズを切ると言う決断をしながら、3戦全敗と言う結果に。
中田英寿と城彰二の若手コンビもうまくかみ合っていなかったように見えた。
次は2002年の日韓合同開催、日本は開催国と言うことで予選通過。トルシエ監督は中村俊輔を外し、中田英寿に集中する布陣で挑んだ。
初戦のベルギー戦は引き分け、続くロシア、チュニジア戦に2連勝で、初勝利に沸いたと共にH組1位で決勝リーグ出場となる。
1回戦でトルコに敗退。開催国の最低条件「決勝進出」は果たした。
3回目はドイツ大会、ジーコ監督の元、中村俊輔中心の布陣であったが、2敗1引き分けと言う結果に。
4回目は南アフリカ大会。フランス大会で指揮を執った岡田武史監督で。
本田、香川、川島など今回とダブるメンバーも登場した。
1勝2敗の2位通過で決勝進出、パラグアイ戦では延長後のPKで敗退する。
5回目、2014年 ブラジル大会はザッケローニ監督
見せ場も少なく、2敗1引き分けの最下位で終わる。
6回目となった今回のロシア大会 西野朗監督。
グループリーグは1勝1敗1引き分けで2位通過となり、悪評を裏切る形で決勝進出。
1回戦となるベルギー戦では後半速攻で2点を挙げるも、全体としては押され続け、終了直前に逆転で敗退する。
今回は2回目と4回目のグループリーグ1位通過に次ぐ戦績に見えるが、試合そのものを分析してみると、過去最も勝利に近づいた大会であったと思います。
監督ですが決勝に進んだのはトルシエ、岡田、西野、で開催シード以外であれば全部、日本人であります。
今回の奮戦も西野監督であったからこそと思えますし、もう勝っても負けてもオールジャパンでと言うのは日本人の総意ではないかと思います。
まず、予選リーグの1,2試合が非常に良かった。気持ちは2連勝と言ってもいいような内容で、この戦いこそは忘れないで欲しいと願う。
ポーランド戦は勝つための負けと言う一か八かのものではあったが、これは結果で評価すべきものであると思う。
そしてベルギー戦、開催シードの時の引き分けとはレベルが違う。堂々の優勝候補になっていた。
日本は押され続けながらも、後半速攻で2点奪取。しかしベルギーの猛攻に耐え切れず逆転で敗退と言う結果でした。
私の印象では今回初めて日本チームはワールドカップと言う舞台で地に足をつけた戦いをしたと感じました。
ポーランド、ベルギーといった格違いの相手に、冷静にやるべきことをして敗北したのであれば、実力以上の戦いと言えるし、見守っていた日本人ファンはある意味、歓喜にも沸けたと思う。
あの、岡ちゃんのフランス大会から少しずつ進歩した結果の敗退なら納得だと思いますが。
優勝は優勝できる実力がつかない限り狙えないものです。
日本はまだまだとはいえ、今回の戦いは「いつか優勝」という折れない心を確信できた素晴らしいシリーズだったと信じます。
まだワールドカップは続く。どんなドラマが待ち受けていることやら、と楽しみは尽きないです。